コマンドとオプションは由来で覚える
LinuC/LPICの101試験では、必ず「コマンドを覚えているか」「目的に応じてオプションを指定できるか」が問われます。
これらの問いに解答するためには、正確にコマンドとそのオプションを記憶しておく必要がありますが、コマンドの種類とオプションの数は多く、単純に記憶することは非常に難しいです。
そのため、コマンドとオプションはその由来(基本的に英単語)とともに記憶していくことが重要です。由来を知っていることで記憶を引き出す際のとっかかりが大きくなり、試験当日に思い出しやすくなります。
今回の記事では、lsコマンドとそのオプションについて由来を整理しましたので、ぜひ参考にしてみてください。
lsコマンドとは
lsコマンドは「指定されたディレクトリ内にあるファイルやサブディレクトリを一覧表示する」際に使用します。
lsコマンドの書式は以下です。
$ ls [オプション] [ファイルまたはディレクトリ……]
lsコマンドは、list(一覧)の略称であり、表示形式や対象を細かく指定するための多くのオプションが用意されています。
実際の画面で確認してみましょう。
基本的なオプション
オプション無し
オプション無しでlsコマンドを使用した場合、カレントディレクトリ内にあるファイルの一覧を表示します。
$ ls
カレントディレクトリ以外のディレクトリの内容を表示したい場合は、lsのあとに対象のディレクトリを指定します。例では、test3ディレクトリ配下に存在するtest10ディレクトリが表示されました。
$ ls test3
以降で説明する各オプションについても、対象のディレクトリやファイルを指定することでカレントディレクトリ以外の情報を一覧で表示させることができます。
-a (all) 全てのファイルを表示する
全てのファイルを表示します。隠しファイル(名前の先頭に.が付いているファイル)も表示されます。
$ ls -a
$ ls --all
-l (long) 長い形式(詳細)で表示する
長い形式で表示します。ファイルのパーミッション、所有者、グループ、サイズ、最終更新日時などが詳細に表示されます。
$ ls -l
-d (directory) ディレクトリ自体に関する情報を表示する
ディレクトリ自体に関する情報を表示します。カレントディレクトリの情報を表示しているため「.」と表示されています。
$ ls -d
$ ls --directory
-lと組み合わせるとよりわかりやすいです。カレントディレクトリ自体の詳細な情報を表示することができます。
$ ls -ld
その他のオプション
-A (almost all) .と..(カレントディレクトリと親ディレクトリ)を除くすべてのファイルを表示する
.と..(カレントディレクトリと親ディレクトリ)を除くすべてのファイルを表示します。隠しファイル(名前の先頭に.が付いているファイル)も表示されます。
$ ls -A
$ ls --almost-all
-h (human readable): ファイルサイズを人間が読みやすい単位で表示する
「-l」と併用して、ファイルサイズを人が読みやすい単位(KB/MB/GB,K/M/Gなど)で表示します。
$ ls -lh
$ ls -l --human-readable
-hを使用しなかった場合は以下の表示となります。
-r (reverse) 表示順を逆にする
表示順を逆にします。
$ ls -r
$ ls --reverse
-rを使用しない場合は以下の表示になります。
-R (recursive) サブディレクトリも再帰的に表示する
指定したディレクトリだけでなく、そのディレクトリに含まれるサブディレクトリも表示します。
$ ls -R
$ ls –recursive
頻繁に使用するオプション組み合わせ
仕事や勉強中に頻繁に使用するオプションの組み合わせとして、-lと-aを組み合わせた-laがあります。ディレクトリ内のすべてのファイル(隠しファイルも含む)を長い形式で表示することができるため、対象ディレクトリ内の各ファイルやディレクトリの一覧とともにパーミッションの確認をする際に使用することが多いです。
$ ls -la
まとめ
lsコマンドはlinuxで必ず使用することになるコマンドです。
今回紹介したオプションはあくまで一部ですので、必要に応じてmanコマンドを使用して詳細を確認してみてください。
また、Linux初心者でLPIC取得を目指す方には以下の書籍がおすすめです。
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